きっとこの雨で畦の草が生え放題だろう。
そろそろ刈らねば、苦情が来てからでは遅いと下見に出かけた。
草だらけの畦を歩いていると、突然足下から合鴨が飛び立った。
飛び立ったというより僕の周りをのたうちまわり、 一定の距離を保ったまま離れない。
羽根を負傷しているかのように見てとれた。 ピンと来た。この光景は何処かで見たことがあるぞ…
案の定、足下を探ると卵の産みつけられた巣が見つかった。
母鳥の愛の行動に胸を打たれた。
旨そうだと思いfacebookに投稿すると、自称動物愛好家たちから避難が殺到した。
ご安心ください、「鳥獣保護管理法第８条第１項」で野鳥の卵や雛の採取は禁じられていますから。
誰の心の中にも矛盾が存在するものだ。
チキンは食うけれど野鳥を食うのは可哀想とか、お花はきれいだけど雑草は汚いから全滅させてしまえとか…
僕は可哀想だから食わないんじゃなく、法を守っているだけだ。
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