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MARLOWE & JOE

飛騨の山奥、高山市朝日町は冬になると1m以上も雪が積もる。
その地に足を運ぶようになって3年、以前から気になっていたことがある。
夏過ぎに生まれて走り回っていた猫らが春には居ない。
聞くと冬を越せるものは多くはないと言う。
数日後、2匹捕獲したと連絡がきたので連れに行った。

比較的愛想の良い茶トラを連れてお千代保稲荷参道へ。
人ごみの中に置くと、ものの30分で里親が現れた。
段ボール箱にトイレと数日の餌とともに詰め込み、名古屋から来たと言うマダムに引き渡した。
残る1匹はとても人に慣れる気配がない。
かといって再び野に放つわけにもいかず自分が面倒をみることにした。
とりあえず温かくなるまでのつもりで…

名無しでは可哀想だと家人がうるさい。
人に媚びない反骨的な態度が気に入った。おまえのことは“MARLOWE”と呼ぼう。

それから間もなく京都の長男から連絡がきた。
モゾモゾとうごめく袋を発見し開いて見ると猫が入っていたと言う。
見捨てるわけにもいかず友人と1匹づつ連れ帰ったらしい。
犬猫アレルギーのくせに…
自分を棚に上げて苦言も言えず、1匹も2匹も同じだとばかりに引き取りに行った。
JRは手荷物扱いで運賃280円。


未だ人には凶暴なマーロウも相手が猫とあってか心を開き受け入れてくれた。
京都からやってきたこいつは気のせいか品がある。“虎縞 襄”と名づけた。

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