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エメラルドの伝説

飛騨の山中に、池を守る大蛇の化身という八百比丘尼伝説の池がある。
そのあまりの美しさにちなんで「美女ヶ池」と名付けられた。
かつてはエメラルドの水に立山連峰を映し、飛騨の人々の癒しの場であったというが、
現在、水はドス黒く濁り景観を損ねている。
原因は何か?
話を伺ううち、先々代が池の浮き草を駆除しようと放流した草魚ではないかとの結論に達した。
そこで「美女ヶ池環境再生プロジェクト」を立ち上げ、 再びエメラルドグリーンの水を取り戻すべく活動を始めた。
まずは実態調査だ。草魚を釣って存在を確かめてみないことには話にならない。
草魚というだけに餌は葉っぱ。念のため食パンも用意してみた。
何しろ1メートル近い怪魚である。ロッドをロープで立木に結わえ付けて完了。
辺りが静まってから行動するらしい。
フッキングとファイトを楽しみたいところだが、とりあえず帰宅。  

tackle

翌朝、真っ白く視界を遮る霧の中を仕掛けに辿り着き呆然とした。 
こんがらがった3本のロッドと食いちぎられた3号のライン。
たしかにこの黒い水の中に大物が潜んでいる……
我こそはという太公望は9月3日〜4日の「美女ヶ池 草魚釣大会」へ参加を乞う。

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